オーダースーツは「自分の体に合った一着」というだけでなく、「自分らしさを最も美しく引き出す装い」でもあります。採寸精度の高さや生地の上質さももちろん重要ですが、意外と見落とされがちなのが「髪型とのバランス」です。
髪型は顔のフレームを構成し、印象の大部分を決定づける要素です。一方、スーツはその“延長線”にあるスタイルをつくるため、髪型との相性次第で「洗練された印象」になるか、「ちぐはぐで野暮ったい印象」になるかが変わってしまいます。

このコラムでは、髪型の種類ごとに最適なオーダースーツの選び方を解説しながら、トータルで完成度の高いスタイルを目指すためのヒントをご紹介します。
髪型とスーツは「顔の縁取り」と「全体の骨格」から考える

ファッションの世界でよく言われるのが、「顔まわりのデザインが全体の印象の7割を決める」という法則です。髪型、襟の形、ネクタイ、ジャケットのラペル。この顔まわりの要素はすべて連動しており、そこに統一感があるかどうかが“垢抜け”の分かれ道になります。
髪型がラフで柔らかい印象であれば、スーツにもやや柔らかさを出す工夫が求められます。逆に、髪型がシャープでタイトな印象であれば、スーツも直線的なシルエットや構築的な肩周りがマッチします。つまり、「髪型→顔→スーツ」へとつながるラインを美しくつなげることが、全体の印象に洗練を与える秘訣なのです。
髪型別・おすすめスーツスタイル
ショートスタイル(フェード・ベリーショート・刈り上げ系)
- 特徴:清潔感、精悍、端正な印象
- 適したスーツ:細身のシルエット、ピークドラペル、シャープなネクタイライン
- 襟型:ワイドスプレッドやホリゾンタルカラーのシャツがおすすめ
- 素材感:張りのあるウール、マットな質感の生地が合いやすい
ショートヘアはビジネスシーンで信頼感を与えやすく、構築的で直線的なスーツが良く映えます。DAVID LAYERでは、肩周りに程よくボリュームを持たせることで、フェードカットとのバランスを意識した設計が好評です。

ミディアム〜ナチュラルスタイル(七三分け、サイドパート、ニュアンスパーマ)
- 特徴:落ち着き、親しみ、柔和な印象
- 適したスーツ:クラシック寄りのシルエット、ナチュラルショルダー
- 襟型:レギュラーカラーやラウンドカラーなど控えめな形状
- 素材感:柔らかいウールやフランネル、ツイルなど優しい質感が合う
自然な毛流れを活かしたスタイルには、ややゆとりのあるスーツがおすすめです。ジャケットの前立てをやや低めに設計し、柔らかな印象を強調すると好印象です。
ロング・パーマ・ウェーブスタイル
- 特徴:個性的、芸術性、柔軟な価値観
- 適したスーツ:イタリアンスタイル、カーブの多いシルエット
- 襟型:ノーカラーシャツや変則襟で個性を強調
- 襟型:ノーカラーシャツや変則襟で個性を強調
ロングやウェーブのヘアスタイルは、“着こなす力”が問われる分、スーツ側も遊び心のある設計が求められます。DAVID LAYERでは、カスタマイズ性の高い裏地や配色の選択肢を提案し、ファッションとしてのスーツスタイルを昇華させます。
スキンヘッド・坊主
- 特徴:圧倒的な存在感、強さ、潔さ
- 適したスーツ:重厚感のある生地、構築的なシルエット、存在感のあるラペル
- 襟型:ハイカラーやダブルカラーで縦ラインを強調
- 素材感:起毛系よりもクリアな仕上げのものが好相性
髪型が“削ぎ落とされたスタイル”であるからこそ、スーツで印象を補う必要があります。ラグジュアリー感のあるジャケットや、立体的に仕立てたパンツで全体に厚みを持たせることで、スタイルに奥行きが出ます。
顔型と髪型、そしてジャケットの襟とのバランス
髪型とスーツの相性を考える際、もう一つ大切なのが「顔型(フェイスライン)」です。丸顔の方が丸い襟を選ぶと膨張して見えたり、面長の方が縦長ラインを強調するときつく見えたりすることもあります。
・丸顔 → ワイドスプレッド、水平的なラペルライン
・面長 → セミワイドやレギュラーで縦を強調しすぎないよう調整
・逆三角形 → ノッチドラペルとナチュラルショルダーで柔らかく
・四角顔 → ラウンドカラーやカッタウェイで柔らかさをプラス
ヘアスタイルはこの顔型を補正する役割を担い、スーツのディテールがそれを完成させます。つまり、髪・顔・服の三位一体で設計された装いこそ、真のオーダースタイルといえます。
髪型チェンジ時に見直したいスーツのポイント5選
髪型が短くなったとき
髪型をショートや刈り上げにすると首元の露出が増え、襟やネクタイが視線の中心になります。そのため、ワイドスプレッドやカッタウェイの襟で横の広がりを出し、標準以上のラペル幅で顔まわりに安定感を持たせることが効果的です。ネクタイはウィンザーノットなどボリュームのある結び方で引き締め、清潔感のあるポプリンやピンオックスのようなハリのある素材を選ぶとバランスが整います。

髪色を明るくしたとき
髪色を明るくすると顔まわりが軽く見えるため、スーツにはネイビーやチャコールグレーなど落ち着いた色味を選ぶと全体が引き締まります。明暗のコントラストを活かして白シャツと濃色ネクタイを組み合わせると輪郭が際立ち、髪にツヤがある場合はマットな質感の生地でバランスを取るのが効果的です。
髪にボリュームを出したとき
髪に高さやふくらみが出ると、重心が上に偏りやすくなります。これを整えるには、ジャケットの肩はナチュラルに、襟幅は広めに設計し、見た目の安定感を高めます。パンツの裾幅も細くしすぎず、全体に適度なボリュームを持たせることで、髪とのバランスがとれます。
パーマをかけたとき
パーマで髪に曲線が加わると、スーツも柔らかい印象に整えることが求められます。アンコンジャケットや落ち感のある素材を使うと髪の動きと調和し、シャツにはラウンドカラーなど曲線を感じさせるデザインを合わせることで、全体に優しい統一感が生まれます。
髪型がアシンメトリーになったとき
左右非対称の髪型には、スーツにも遊び心や動きを加えると自然にまとまります。ポケットの位置や裏地の配色などで個性を表現し、Vゾーンの深さも髪型に合わせて調整することで、視覚的な偏りを抑えることができます。
まとめ
髪型とスーツの相性を考えるという視点は、自分のスタイルを俯瞰するきっかけになります。それは単なる見た目の調和ではなく、自分の内面やライフスタイルを含めて“どう見せたいか”を問い直す行為でもあります。
完璧に整ったオーダースーツと、それを引き立てる髪型のコンビネーション。その先にあるのは、他人に対しての“印象操作”ではなく、自分自身に対する“自信”です。
どんな髪型でも、どんな顔型でも、最も魅力が引き出されるスーツが必ず存在します。その一着を見つけ出す旅に、DAVID LAYERは寄り添い続けます。

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オーダースーツのポケットは、実用性とデザインを兼ね備えた重要な要素です。ポケットの種類や使い方を工夫することで、スーツの機能性を高めつつ、スタイリッシュな見た目を維持できます。また、適切なメンテナンスを行うことで、スーツを長く美しく保つことができます。この記事を参考に、自分のライフスタイルやシーンに合ったポケットデザインと使い方を取り入れ、オーダースーツを最大限に活用してください。

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