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コラム

COLUMN

涼感と風合いを楽しむ。リネン生地の選び方とコーデ

リネンは古代から愛されてきた天然素材で、その涼感、通気性、独特の風合いは他の繊維にはない魅力を放ちます。特に欧州の夏スタイルにおいては「リネンを着こなしてこそ大人」という価値観もあるほど。
しかし、魅力的な一方で「シワになりやすい」「カジュアルに見えすぎる」など、使い方に悩む声も多いのが現実です。本コラムでは、リネン素材の特徴を深掘りし、選び方のポイント、オーダーでの利点、具体的なコーディネート例、ケア方法までを詳細にご紹介します。

Contents

リネン生地の特徴と基礎知識

天然素材ならではの涼感と通気性

リネンはフラックス(亜麻)という植物の繊維を原料にした天然素材です。中空構造を持つ繊維は空気をよく含み、通気性が抜群。水分を素早く吸収・発散するため、汗をかいてもべたつきにくく、肌触りは常にドライです。これこそが「リネン=夏の素材」と呼ばれる最大の理由。ウールやコットンと比べても放湿性に優れており、湿度が高い日本の夏に最適です。

独特のシワと表情

リネン最大の個性は「シワを味わう」点です。繊維の張りとコシが生むナチュラルなシワは、アイロンで完璧にプレスするより「自然体」の魅力を演出します。リネンシャツを軽く洗ってノーアイロンで着る、ジャケットも少しクシャっとした表情を楽しむ——そんなスタイルが欧州の夏の定番です。
日本では「シワ=だらしない」と誤解されがちですが、リネンにおいてはむしろ「こなれ感」「リラックス感」を伝える大人の余裕の表現。適度にスチームを当てつつ、過度にプレスしないのがポイントです。

使い込むほど風合いが増す

新品のリネンはハリが強く、少しゴワっとした感触があります。しかし、洗いを重ねるごとに繊維がほぐれ、柔らかさと光沢が増していきます。育てるほどに自分だけの風合いが出るのも、天然素材ならではの魅力。オーダーシャツやジャケットを「今年だけ」ではなく「数年かけて育てる」視点で選ぶことで、長く愛用できる特別な一着になります。

リネンの種類と選び方

ピュアリネン

100%リネン素材はナチュラルな風合いと通気性を最大限に楽しめます。シャツ、ジャケット、スーツいずれにも対応可能で、特にカジュアルからビジネスカジュアルまで幅広く活躍。
注意点としてはシワが目立ちやすいので、フォーマル度の高いビジネスシーンではやや使いにくい場合も。ただし、素材感を活かして軽快な夏のジャケパンスタイルには最適です。

リネンウール混紡

「シワを抑えつつリネンらしい涼感を楽しみたい」場合におすすめなのが、リネンとウールのブレンド。ウールの弾力性が加わることでシワの戻りが良くなり、よりドレッシーな表情になります。
オーダースーツでは夏のビジネスユースに非常に人気があり、ダークカラーでも重苦しくならず軽快な印象に。汗をかいてもウールの吸放湿性で快適さを保てます。

リネンコットン混紡

よりカジュアルに、ナチュラルな柔らかさを求めるならコットン混も選択肢。コットンのしなやかさが加わり、リネン特有のゴワつきが和らぎます。ジャケットやシャツ、トラウザーズまで幅広く対応可能。オフの日のリラックスコーデにも相性が良く、「休日でも上質」を演出できます。

リネンシルク混紡

高級感を追求したいならシルク混がおすすめ。シルク特有の控えめな光沢が加わり、見た目が上品に。特に薄いベージュやグレーなど淡色系では、光を受けたときの繊細な表情が魅力的です。
オーダージャケットやパンツで差をつけたい、リゾートシーンでも大人らしさを演出したい場合に最適です。

リネンのカラー選びと印象効果

定番カラーの魅力(白、生成り、ベージュ、ネイビーなど)

リネンの魅力を最大限に活かすなら、まずは「定番カラー」を押さえましょう。特に白、生成り、ベージュ、ネイビーといった色は、どんなスタイルにも合わせやすく、リネン特有の風合いを際立たせます。

リネンらしいナチュラルさを最も楽しめるカラーです。清潔感、清涼感があり、シンプルな装いでも上品さを演出できます。リネンシャツや夏用のカジュアルジャケット、ショーツまで幅広く対応し、休日のリゾートスタイルからビジネスカジュアルまで応用自在です。

柔らかい大人のニュアンスを作る万能色。ナチュラルなリネンの素材感と相性が抜群で、着込むほどに味わい深い色に変化します。白やブラウン、オリーブなどアースカラーとの相性が良く、こなれたワントーンコーデにも最適です。

「きちんと感」を保ちながら夏の軽快さを演出できる秀逸カラー。リネン特有のスラブ感(糸ムラ)が深い色でも軽さを出してくれるため、ビジネスカジュアルやジャケパンスタイルでも取り入れやすいのが特徴です。シックな印象をキープしつつ、涼やかさを備えた万能カラーです。

リネンを使った具体的コーデ提案

シーンに合わせたコーディネートで夏を快適に乗り切る

夏のビジネスカジュアルでは、ネイビーのリネンジャケットが万能。軽量アンコン仕立てなら、シャツやポロシャツの上から羽織っても軽快です。

下はグレーのトロピカルウールスラックスや、オフホワイトのコットントラウザーズを合わせると、リネンの涼感が引き立ちます。革靴はローファーやスリッポンで軽さを演出。

休日のディナーやオフィスのクールビズに使えるのが、ベージュやサンドカラーのリネンジャケット。白シャツやストライプシャツを合わせて清涼感を強調します。
パンツはネイビー、オリーブなど落ち着いたカラーで引き締めると大人っぽく。ベルトやシューズもライトブラウン系で統一し、夏らしい抜け感を楽しみましょう。

より洒落感を出すなら、リネンのセットアップスーツ。ライトグレーや淡いブラウンのリネンスーツは、インナー次第でビジネスカジュアルからリゾートまで対応可能です。
インナーはバンドカラーシャツやニットポロを合わせてラフさを出すのがおすすめ。シワを気にせず、むしろ「着崩す」くらいの気持ちでコーディネートするとリネンらしさが際立ちます。

リネンシャツは単品でも大活躍。ホワイトやブルーのリネンシャツは清涼感抜群で、チノパンやデニム、ショーツなどとも相性抜群です。また、ジャケットインにも最適。カラーバリエーションを増やせば、着回しの幅が大きく広がります。洗いざらしでラフに着てもサマになるのがリネンの魅力です。

メンテナンス

保管方法

湿気の多い季節はカビにも注意。着用後は必ず風通しの良い場所で陰干しし、シーズンオフには乾燥剤を入れたクローゼットで保管しましょう。リネンは防虫剤に敏感な場合があるため、直接触れないよう注意。

エイジングを楽しむ

リネンは使うほど柔らかくなり、光沢が増し、色も深みを帯びます。これを「劣化」ではなく「成長」と捉えるのがリネンを楽しむコツ。数年かけて自分だけの一着に育てましょう。

まとめ

リネンは「涼感」「通気性」「風合い」といった夏の装いを豊かにする要素をすべて備えた素材です。その一方で、シワやゴワつきという個性を受け入れ、「楽しむ」意識が大人のスタイルを作ります。
オーダーなら体型に合わせて美しいシルエットを実現しつつ、素材や仕立てを夏仕様に最適化できます。ぜひ今年の夏は、リネンを取り入れた装いで涼しく、そして自分らしく過ごしてみてください。

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