
存在感のあるグレースーツ
スーツは、ただの“装い”ではありません。
それはその人の生き方や価値観、そして美意識までも表現する「自分自身の延長線」であり、ひとつのスタイルとして完成させるものです。
今回ご紹介するのは、生地にSCABAL(スキャバル)を使用し、グレー無地とグレーヘリンボーンという同系色ながら異なるテクスチャを組み合わせた、バイカラースーツの仕立て事例です。一見シンプルで控えめなグレーカラー。しかし、その中にあっても自分だけの存在感を放ちたい——そんなお客様のご要望から始まり、DAVID LAYERが自信を持ってお届けした、唯一無二の一着となりました。
スキャバル生地の魅力
今回のスーツ製作に選ばれたのは、世界的に名高い高級服地ブランド「SCABAL(スキャバル)」。
英国サヴィル・ロウをルーツとし、卓越した品質と革新性で長年愛され続けてきたこの生地は、その滑らかさ・発色・耐久性のすべてにおいて“世界のトップ”と称されるにふさわしい逸品です。
スキャバルの生地は、身に纏った瞬間にそのクオリティが分かると言っても過言ではありません。今回のご注文では、同ブランドの中からグレーの無地とグレーのヘリンボーンという、性格の異なる2種の生地を採用しました。

「自分だけのスタイル」を形にする
一般的に、スーツというのは全体を一色でまとめるのが主流。しかし今回のスーツは違います。
お客様が追求されたのは、“王道”の中に個性を滲ませるスタイル。
「グレー」というフォーマルで汎用性の高い色味の中で、無地の静けさとヘリンボーンの動きを融合させ、スタイルに奥行きと立体感を生み出すことを目指しました。そして、この異なる生地を左右の半身で分けるという、極めて高度な設計に挑戦。フロントの前合わせでは、斜めのラインが正確に揃うように millimeter 単位でのデザイン調整を施し、違和感のない自然な切り替えに成功しました。
DAVID LAYERこだわりの採寸
サイズについては、全身を隅々まで丁寧に計測し、スタイリッシュでありながら上品に見えるシルエットを目指して仕立てています。特にお腹まわりは、程よくタイトに仕上げることで、引き締まった印象を演出しました。
袖丈や衿幅に至るまで、0.5cm単位での微調整が可能です。DAVID LAYERではこの「0.5cm刻みの採寸」を採用しており、お客様一人ひとりの体型やご希望に合わせた理想的な調整を実現しています。採寸は初めてという方も、どうぞご安心ください。経験豊富なスタッフが丁寧に対応し、ご希望やお悩み、ご不安な点にも真摯にお応えいたします。
採寸したデータは厳重に保管しておりますので、2着目以降も同じサイズでのご注文が可能です。もちろん、体型の変化に応じて再調整も承ります。オーダースーツでは、肩幅・ウエスト・着丈など細部にわたり調整が可能なため、ほとんどのご要望にお応えできます。
採寸のプロセス
採寸のプロセスは、お客様とのコミュニケーションから始まります。お客様のライフスタイルや用途、好みを詳しくお伺いし、それに基づいて最適なデザインとフィット感を提案します。採寸は、肩幅、胸囲、ウエスト、ヒップ、袖丈、パンツの長さなど、細部にわたって行われます。特にダブルスーツの場合、フィット感が重要なため、体の動きを妨げないように細心の注意を払います。

ヘリンボーン生地の特徴
立体感と奥行きを生む織柄
ヘリンボーンは、山形と逆山形が交互に連なることで魚の骨のような模様を形成する織柄です。遠目には無地にも見えるほど控えめな印象ながら、近づくと繊細なジグザグ模様が浮かび上がり、生地に立体感と奥行きをもたらします。光の当たり方によって陰影が変化し、表情のある上品な仕上がりが魅力です。
クラシカルでありながらモダンな印象も演出可能
ヘリンボーンは古くから親しまれている伝統的な柄でありながら、あらゆるスタイルと調和しやすいのが特徴です。スーツに取り入れることで、クラシックな落ち着きと同時に、洗練されたモダンな雰囲気を演出できます。フォーマルからビジネス、カジュアルなスタイルまで幅広く対応できる、汎用性の高いパターンです。
「グレーは無難」ではない——色の奥行きを操る
スーツにおいて、グレーは多くの人が選ぶ定番カラー。一見「無難」と言われがちなこの色ですが、だからこそ素材・カッティング・着こなし・そして細部のデザインによって差が出るのです。
今回のようにグレーの中でも無地とヘリンボーンを巧みに切り替えることで、立体感と奥行きが生まれ、どこから見ても平坦ではない、動きのある表情を持つスーツとなります。また、同じ“グレー”でも光の当たり方によって微妙に印象が変わり、見る角度によっても表情が異なるのがこのスーツの魅力。
それはまさに、日常の中に芸術を纏う感覚とも言えるでしょう。

当店の豊富な生地とオプション
当店では、15000種以上の海外製から日本製の生地を豊富に取り揃えております。また、裏地やボタンも各1000種以上ご用意しており、お客様のニーズに応じたカスタマイズが可能です。限られた時間の中で、お客様の価値と存在感を奮い立たせるスーツを制作することを使命としています。
無地×柄のスーツを選ぶ際のポイント
色のトーンを揃えて統一感を演出
無地と柄を組み合わせる際は、色のトーン(明るさや濃さ)を近づけることで、自然な一体感が生まれます。たとえば、同じグレー系でも明るさが違いすぎるとチグハグな印象になることがありますが、トーンを揃えることで柄の個性が引き立ちつつ、全体としてまとまりのあるスタイルになります。
柄の主張は“さりげなく”を意識
柄物を取り入れる場合は、遠目には無地に見えるような控えめなパターンを選ぶと上品な仕上がりになります。特にビジネスシーンやフォーマルな場面で着用する場合は、ヘリンボーンやシャドーストライプのような織柄が自然でスマートな印象を与えてくれます。主張しすぎない柄を選ぶことで、無地とのバランスも取りやすくなります。


グレースーツの魅力
着る人を選ばない万能カラー
グレースーツは、年齢や職業、シーンを問わず誰にでも似合う万能カラーです。落ち着きがありながら堅すぎず、ビジネスシーンはもちろん、結婚式やパーティーなどフォーマルな場でも好印象を与えます。濃淡によって印象を調整できる点も魅力で、ライトグレーなら柔らかく親しみやすい印象に、チャコールグレーなら引き締まった知的な雰囲気を演出できます。
コーディネートの幅広さと洗練された印象
グレースーツはシャツやネクタイとの相性が非常によく、ホワイト・ブルー・ネイビー・ボルドーなど、さまざまなカラーと組み合わせて楽しむことができます。ベーシックながらも洗練された印象を与えるため、シンプルな着こなしでもスタイル良く見せてくれるのがポイント。アクセサリーや小物使いで変化をつけやすく、個性を表現しやすいカラーです。
オーダースーツDAVID LAYER。 生地が15,000種類以上、裏地とボタンを合わせて 2,000種類以上、日本一豊富に揃えております。現代のスーツはもう仕事着ではありません。プライベートでもビジネスの場でも、スーツで 自分を着飾ることによって、どんな自分にもなれる! DAVID LAYERでは着る方の個性を最大限に引き出し、その方の名刺代わりになるような運命の一着。そして、世界で一つだけのオーダースーツを作らさせていただきたいと思っております。