
オーダースーツは単なる「衣服」ではありません。着る人の人生や職業、ライフスタイルを表現するものであり、自信と品格をもたらす存在です。今回ご紹介するのは、東京・代官山でお仕立てさせていただいた アリストン生地を用いたダブルジャケットスーツ。お客様は普段から革職人としてご活躍されており、作品を生み出すときと同様に「唯一無二の個性」と「落ち着いた上品さ」をスーツにも求められました。
滋賀本店にて長年お世話になっていたお客様からのご紹介で、石川県よりご来店いただいたご縁から始まった今回の一着。その背景やこだわり、仕立ての魅力を余すことなくお伝えいたします。
デニムをスーツ地に仕立てるという選択
「人前に立つ機会も多いので、落ち着いた印象でありながら、他の誰とも違うスーツを着たい」。
お客様から最初にいただいたご希望は、この言葉に集約されていました。普段は革職人として活動され、公演やイベントでもご自身の世界観を表現されるお客様。その立場にふさわしい装いは、決して華美すぎず、しかし確かな存在感を放つことが求められます。私たちは、そのバランスを実現するために、クラシカルなダブルジャケットをベースとしつつ、ディテールにアクセントを効かせたデザインをご提案しました。

DAVID LAYERこだわりの採寸
サイズについては、全身を隅々まで丁寧に計測し、スタイリッシュでありながら上品に見えるシルエットを目指して仕立てています。特にお腹まわりは、程よくタイトに仕上げることで、引き締まった印象を演出しました。
袖丈や衿幅に至るまで、0.5cm単位での微調整が可能です。DAVID LAYERではこの「0.5cm刻みの採寸」を採用しており、お客様一人ひとりの体型やご希望に合わせた理想的な調整を実現しています。採寸は初めてという方も、どうぞご安心ください。経験豊富なスタッフが丁寧に対応し、ご希望やお悩み、ご不安な点にも真摯にお応えいたします。
採寸したデータは厳重に保管しておりますので、2着目以降も同じサイズでのご注文が可能です。もちろん、体型の変化に応じて再調整も承ります。オーダースーツでは、肩幅・ウエスト・着丈など細部にわたり調整が可能なため、ほとんどのご要望にお応えできます。
採寸のプロセス
採寸のプロセスは、お客様とのコミュニケーションから始まります。お客様のライフスタイルや用途、好みを詳しくお伺いし、それに基づいて最適なデザインとフィット感を提案します。採寸は、肩幅、胸囲、ウエスト、ヒップ、袖丈、パンツの長さなど、細部にわたって行われます。特にダブルスーツの場合、フィット感が重要なため、体の動きを妨げないように細心の注意を払います。

ペイズリーで生まれる“特別感”
ジャケットはクラシックなダブル仕様。フォーマルな印象を持ちながらも、威圧感を与えないバランスを大切にしました。特筆すべきは、襟とフラップに施したペイズリー柄の別生地切り替え。これにより、見る人の視線を自然と引き寄せ、上品さの中に遊び心と個性を感じさせます。まさに「世界に一着だけ」のデザインであり、お客様が望まれていた「唯一無二のスタイル」を体現しています。当店では、このようにパーツごとに生地を切り替えるバイカラースーツも可能です。クラシックをベースとしつつ、自分だけの表現を加えることで、オーダースーツはより一層、着る人の人生に寄り添う一着となります。
イタリア製アリストンの魅力


ナポリ発祥の名門ブランド
アリストン(ARISTON)は、イタリア・ナポリで誕生した高級生地ブランドです。創業から長い歴史を持ち、家族経営で培われた確かな伝統と、革新的なデザインセンスで世界中のテーラーやデザイナーから愛されてきました。ナポリ特有の自由で洗練された感性が生地に宿り、クラシックでありながらモダンな魅力を放っています。
色柄の豊かさと独自性
アリストンの最大の特徴は、その圧倒的な色柄のバリエーションにあります。定番の無地やストライプはもちろん、鮮やかなチェックや芸術的なジャカード織りまで、他ブランドにはない独創的なコレクションを展開しています。今回のスーツで採用した生地も、落ち着いた色調の中に深みがあり、シンプルなデザインながら個性を引き立てる一枚でした。
上質な質感としなやかさ
アリストンの生地は、手に取った瞬間に感じる柔らかさと、仕立てたときに現れる美しいドレープ感が魅力です。軽やかでありながら耐久性もあり、着る人の動きに自然に寄り添います。長時間の着用でもストレスを感じにくく、フォーマルな場はもちろん、舞台や公演といった特別なシーンでも快適に過ごせるのが特徴です。
職人の感性に響く素材
今回のお客様は普段から革を扱う職人として活動されており、素材に対する確かな審美眼をお持ちでした。その中で選ばれたアリストンの生地は、やはり「手に取った瞬間に違いが分かる」とのお声をいただきました。革と同じように、年月を経ても風合いが増し、着るほどに愛着が深まっていく点も大きな魅力です。
当店の豊富な生地とオプション
当店では、15000種以上の海外製から日本製の生地を豊富に取り揃えております。また、裏地やボタンも各1000種以上ご用意しており、お客様のニーズに応じたカスタマイズが可能です。限られた時間の中で、お客様の価値と存在感を奮い立たせるスーツを制作することを使命としています。
クラシックスーツスタイルの魅力
流行に左右されない普遍性
クラシックスーツの最大の魅力は、いつの時代にも通用する普遍的なデザインにあります。シンプルで整ったシルエット、品格を感じさせる佇まいは、流行に左右されず長く愛用できるため、投資価値の高い一着と言えます。
ディテールで表現する個性
クラシックスタイルは「シンプルで無難」と思われがちですが、実際にはディテール次第で大きく印象が変わります。今回のように襟やフラップにペイズリー生地を取り入れると、控えめながら確かな個性が光ります。ボタンや裏地の選択でも、その人らしさを自然に演出できるのです。
どんなシーンにも対応できる汎用性
クラシックスーツは、フォーマルな式典やビジネスの場だけでなく、公演や舞台といった特別なシーンにも対応できます。落ち着きがありながら華やかさも備えているため、人前に立つ方にとって心強い装いとなります。一着で幅広いシーンをカバーできるのは、クラシックならではの強みです。


クラシックスーツスタイルを選ぶ際のポイント
シルエットのバランス
クラシックスーツは「シンプルで普遍的」だからこそ、シルエットの美しさが印象を大きく左右します。肩幅・胸回り・ウエストラインのバランスが取れていると、威厳と上品さを自然に演出できます。体型に合わせた適度な絞りと、動きやすさを兼ね備えた設計が理想です。
生地と色柄の選び方
クラシックの王道はネイビーやグレーの無地や細ストライプ。落ち着きと信頼感を演出し、あらゆるシーンで使えます。柄は控えめにすることで長く愛用でき、ビジネスにもフォーマルにも対応可能です。シンプルで質の良い生地を選ぶことが、クラシックスタイルを格上げするポイントです。
石川から東京へ、そして滋賀とのご縁
今回のお客様は石川県からご来店くださいました。滋賀本店にて長らくお世話になっていたお客様からのご紹介で、私たちの代官山店に足を運んでくださったことは、まさにご縁のつながりの賜物です。「信頼できる人からの紹介だからこそ、安心してお願いできた」とお客様からのお言葉をいただき、私たちも改めて仕事への誇りを感じました。オーダースーツは、お客様との信頼関係があってこそ成り立つもの。その一着が人から人へとつながっていくことは、何よりの喜びです。
オーダースーツDAVID LAYER。 生地が15,000種類以上、裏地とボタンを合わせて 2,000種類以上、日本一豊富に揃えております。現代のスーツはもう仕事着ではありません。プライベートでもビジネスの場でも、スーツで 自分を着飾ることによって、どんな自分にもなれる! DAVID LAYERでは着る方の個性を最大限に引き出し、その方の名刺代わりになるような運命の一着。そして、世界で一つだけのオーダースーツを作らさせていただきたいと思っております。